MARINE
Qt6とQMLで構築した、モダンで洗練されたヨット向けHMIです。船長が船舶を明確かつ直感的に操作するために必要な機能を集約しています。システムはYocto Projectを用いて構築した専用の組み込みLinuxプラットフォーム上で動作し、快適なユーザー体験と安定したパフォーマンスを提供します。さらに、実際の製品開発や量産を見据えた、マリンアプリケーション向けの信頼性の高い基盤として設計されています。
最大の課題は、RenesasおよびNXP i.MX8の限られたハードウェアリソース上で、リアルタイムのヨットプレビューやインタラクティブマップを備えた、視覚表現の豊かなマルチページUIを実現することでした。複数のグラフィックス負荷の高い機能を同時に動作させる際にも、滑らかで応答性の高い操作感を維持するため、GPUとメモリの綿密な管理が必要でした。デスクトップ環境での開発と組み込み環境への実装には大きな違いがあるため、すべてのアニメーションや視覚効果について、リソース消費に見合う価値があるかを慎重に検討する必要がありました。
Marine HMIの開発では、ラグジュアリーヨットにふさわしい洗練されたアプリケーションであることに加え、船長の視点から必要な機能をすべて備えることが重要でした。専用の海図を使用したナビゲーション、リアルタイムの気象予報、風向・風速チャートの表示、船内システムの包括的な管理といった機能は、現在のモダンヨットでは標準的なものとなっています。外洋へ安心して航海できるよう、ユーザーに必要な機能を余すことなく提供することが求められます。 - Jakub Wincenciak, ソフトウェアエンジニア / オペレーション責任者
すべての数値は、制御されたランダム変動によって1秒ごとに更新され、各ゲージやインジケーターに自然な動きを与えます。Engine Controls画面では、数値がエンジンの状態に連動し、エンジンを停止するとゼロまで下がり、再始動すると再び表示されます。
ほぼすべての画面にアニメーションを取り入れており、ゲージ、コンパスの動き、水位表示、照明インジケーター、各種コントロール、ラジオダイヤルなどに適用しています。トランジションを適切に管理し、一貫したイージングを用いることで、デスクトップアプリケーションのように滑らかで自然な操作感を実現しています。限られたリソースの組み込みハードウェア上で、このレベルのスムーズな表現を実現している点も大きな特長です。
各ページは必要なときにのみ読み込まれ、別の画面へ移動するとメモリから解放されます。これにより、メモリとGPUの使用量を抑えながら、各画面を常にクリーンな状態で表示できます。ターゲットとなるプラットフォームに応じて、背景には動画、アニメーションGIF、または静止画を使用できます。リソースを慎重に選定し、必要な箇所に最適化を施すことで、リソースに制約のある組み込みハードウェア上でも、モーション、画面遷移、視覚効果を滑らかに維持しています。
本プロジェクトのFigmaデザインは、Somco Softwareチームがすべて社内で制作しました。全体のビジュアルコンセプトから個々のUIコンポーネントに至るまで、使いやすさ、一貫性、そして対象となるハードウェアプラットフォームを考慮しながら、すべての要素を設計しています。
また、SomcoではUI/UXデザインサービスも提供しています。製品やハードウェアの要件に合わせて、実装にそのまま活用できる完成度の高いFigmaデザインを一から制作します。
ソフトウェアエンジニア / オペレーション責任者
最高技術責任者
デザイナー
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