医療

救急車向けHMI

C言語とLVGLのみで構築した最新の救急車向けHMI。実際の医療現場を想定したユースケースとして、わずか2 MBのFlashと1 MBのRAMを搭載したSTM32H757XIH6上で、洗練された高品質なUIを実現しています。高い処理性能が求められる組み込みハードウェア上での実用的なHMI設計事例です。

ISO 13485:2016ISO 9001:2015

技術的課題

最大の課題は、2 MBのFlashと1 MBのRAMという厳しいハードウェア制約の中で開発を進めることでした。アセット、フォント、ウィジェットのすべてについて、サイズとメモリ使用量を細かく管理する必要があります。C言語では、わずかなメモリ割り当てのミスや、解放されないアニメーション処理があるだけでも、UIの破損やメモリ枯渇につながる可能性があります。高水準言語のような安全機構がないため、メモリ管理には特に高い精度が求められました。

担当エンジニアからのコメント

LVGLを用いてこの救急車向けダッシュボードをC言語のみで開発したことは、リソースが大きく制限された組み込みハードウェア上でも、どこまで高度なUIを実現できるかを示す貴重な取り組みとなりました。 インターフェースをC言語で直接構築するには、設計や実装において高い規律が求められます。一方で、LVGLのアーキテクチャは理解しやすく、パフォーマンス、メモリ使用量、レンダリング動作を細かく制御できる点は、組み込み開発において大きなメリットです。 Embedded World 2026でも非常に高い評価をいただき、わずか2 MBのFlashと1 MBのRAMで、これほど洗練され、応答性の高いUIが動作していることに、多くの来場者が驚いていました。効率的なソフトウェアアーキテクチャと綿密なUI設計を組み合わせることで、限られたハードウェア上でも高品質なユーザー体験を実現できることを示す好例となりました。 - Mateusz Fejcher、ソフトウェアエンジニア

対応ボード

  • STM32H757XIH6を搭載したSTM32 Embedded Display上で、動作確認および検証を実施しています。
  • LVGLがサポートするあらゆるターゲットへ移植可能です。
  • 別のSTM32H7ボードへの移植は、通常、ディスプレイドライバとタッチドライバを置き換えるだけで対応できます。

システムの主な特長

インターフェース全体をC言語のみで実装し、グラフィックスライブラリにはLVGLを採用しています。C++や大規模なフレームワーク、追加のランタイムは使用せず、ハードウェアに近いレイヤーで動作する、軽量かつ効率的なコード構成を実現しています。

OSやスケジューラを使用せず、STM32H757XIH6上で直接動作する構成とし、予測可能でオーバーヘッドの少ない処理を実現するため、シンプルかつ効率的なLVGLループを採用しています。 わずか2 MBのFlashと1 MBのRAMという厳しいハードウェア制約の中でも、アセット、フォント、ウィジェットを綿密に最適化することで、30 FPSの滑らかなインターフェースを実現。リソースが限られたハードウェア上でも、洗練されたモダンなUIを効率よく動作させられることを示しています。

STM32H757XIH6を搭載した10.1インチのRiverdi STM32 Embedded Display向けに設計されています。高解像度TFTを採用したこのプラットフォームは、屋内外の厳しい使用環境を想定して開発されており、実際の組み込みシステム用途に適した高い実用性を備えています。

Figmaによるオリジナルデザイン

本プロジェクトのFigmaデザインは、Somco Softwareチームがすべて社内で制作しました。全体のビジュアルコンセプトから個々のUIコンポーネントに至るまで、使いやすさ、一貫性、そして対象となるハードウェアプラットフォームを考慮しながら、すべての要素を設計しています。

また、SomcoではUI/UXデザインサービスも提供しています。製品やハードウェアの要件に合わせて、実装にそのまま活用できる完成度の高いFigmaデザインを一から制作します。

お問い合わせ

プロジェクトメンバー

Mateusz Fejcher

ソフトウェアエンジニア

Robert Vetter

シニアソフトウェアエンジニア

Robert Kołodziejewski

デザイナー

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Lukas Kosiński

Lukas Kosiński

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